【注意喚起】Agoda予約トラブル多発|被害実例・観光庁対応・利用者の対策まとめ

目次

はじめに:Agoda予約トラブルが深刻化

オンライン宿泊予約サイト「Agoda(アゴダ)」を利用して宿泊の予約をしたにもかかわらず、現地に到着してから「部屋が用意されていない」「予約が確認できない」といったトラブルに遭うケースが、全国で相次いで報告されています。

こうした問題は、単なる手違いや一部の事例にとどまらず、予約システムや運用体制に関わる構造的な課題が背景にあると考えられており、宿泊業界にも影響が広がりつつあります。

この状況を受け、観光庁は2025年3月にAgodaの日本法人に対して、旅行業法に基づく業務改善の要請を行いました。

その後、Agoda側からは改善策が示されたものの、現在も同様のトラブルが続いており、今後の状況によっては行政処分が検討される可能性もあるとされています。

問題の規模と深刻度

最近の調査によると、宿泊予約サイトを利用した旅行者のうち、約12%の方が予約に関する何らかのトラブルを経験していることが分かっています。その中でも、Agodaに関連するケースは少なくなく、複数の側面で課題が指摘されています。

とくに、以下のような点が懸念されています:

  • 被害が広い範囲に及んでいること
    国内外を問わず、個人旅行はもちろん、家族旅行や団体での利用など、さまざまなケースでトラブルが発生しています。
  • 予期せぬ出費が発生すること
    予約キャンセル料の二重請求や、現地で急きょ別の宿泊先を手配する際に追加の費用がかかる場合もあります。
  • 旅行中のストレスにつながること
    到着後に予約が確認できないといった予期せぬ出来事は、旅行の楽しみを損ねてしまうことも少なくありません。
  • オンライン予約全体への信頼に影響を与えていること
    一部のトラブルが、業界全体への不信感につながる可能性もあるため、適切な対応が求められています。

本記事では、こうした状況をふまえて、

  • 実際に報告されている具体的なトラブル事例
  • 観光庁をはじめとする行政の対応と背景
  • Agodaを利用する際に気をつけておきたいポイントと、万が一の備え

について、わかりやすく丁寧にご紹介していきます。旅行を安心して楽しむための参考として、ぜひ最後までご覧ください。

agodaのトラブルの実態とは?

🔸 頻発する予約トラブルのパターン

Agodaを通じた宿泊予約で発生するトラブルは、いくつかの典型的なパターンに分類することができます。

パターン①:予約情報の未反映・消失

  • 宿泊施設に到着して「予約が入っていない」と言われる
  • 予約確認メールは受信しているが、施設側のシステムに情報が存在しない
  • 予約番号を提示しても、施設スタッフが確認できない状況

パターン②:予約内容の相違・変更

  • 予約済みの部屋タイプが実際の提供内容と異なる(シングルルーム→ドミトリーなど)
  • 宿泊日程が予約時の指定と異なって登録されている
  • 宿泊人数の齟齬(大人4名予約→大人2名登録など)

パターン③:決済・返金関連のトラブル

  • すでに決済完了しているにも関わらず、宿泊施設では「未予約」扱い
  • キャンセル処理後の返金が長期間行われない
  • 重複決済や予期しない追加料金の徴収

パターン④:カスタマーサポートの対応不備

  • 問い合わせ電話が繋がらない、または長時間の待機が必要
  • サポートスタッフからの回答が不正確または不十分
  • 言語の壁による意思疎通の困難

🔸 実際のトラブル事例:被害者の生の声

✅ 事例①:韓国旅行での予約トラブル(2024年4月)

被害者Aさんの証言:
「今年4月に韓国のソウルに行った際、Agodaで予約していたはずのホテルが予約されていませんでした。現地に着いてフロントで確認したところ、『そのような予約は存在しない』と言われ、非常に困惑しました。幸い、ホテル側の配慮で空室を用意してもらえましたが、もし満室だったらと思うと恐ろしいです。」

被害者Bさんの詳細な体験:
「大人4名で2部屋を予約したつもりが、実際には大人2名2部屋の予約になっていました。Agodaに問い合わせをしたところ、最初は返答がありませんでした。キャンセル料金が発生する期間を過ぎてから、ようやく『システムエラーでした』という返信が来ましたが、その時点では追加予約に高額な費用がかかる状況でした。結局、2人分の予約を改めて取り直すことになり、予算オーバーで旅行の内容を変更せざるを得ませんでした。」

✅ 事例②:タイでの深刻なトラブル(2024年12月~2025年1月)

Yahoo!知恵袋での実際の相談事例:
「2024年12月31日から2025年1月3日の期間にタイのプーケットにあるホテルをAgoda経由で予約しました。決済も完了し、確認メールも受け取っていたのに、現地に着いたら『予約は存在しない』と言われました。年末年始の繁忙期だったため、他のホテルはほぼ満室状態。結局、通常の3倍近い料金で別のホテルに宿泊することになりました。Agodaに損害賠償を求めましたが、『第三者サプライヤーの責任』として取り合ってもらえませんでした。」

✅ 事例③:星野リゾートでのトラブル

星野リゾートはCEOが自らagodaに関する発信をされました。

「弊社では、Agodaと直接契約していないにも関わらず、『Agodaで予約しました』というお客様が現れるトラブルが年間約300件発生しています。特に困るのは、弊社の休館日にお客様がいらっしゃることです。休館をしている日程があったにも関わらず、その休館の日にお客様がAgodaで予約をして実際にホテルに現れるという事態が起きています。現場のスタッフは、弊社に非がないにも関わらず、謝罪して対応せざるを得ない状況が続いています。」 引用元:テレビ朝日報道

悪質業者の手口と実態

観光庁の調査により、以下のような悪質な手口が確認されています:

  • 架空在庫の販売:実際には存在しない部屋やプランを掲載
  • 過剰販売:実際の客室数を超える予約を受け付ける
  • 後出しキャンセル:予約確定後に「確保できませんでした」と一方的に通告
  • 不透明な料金設定:隠れた手数料や追加料金の請求

観光庁の対応について

観光庁、Agoda日本法人に業務改善要請 ~旅行業法違反の可能性で行政指導~

観光庁は、オンライン宿泊予約サイト「Agoda」の日本法人に対し、旅行業法第12条の4に基づく行政指導を実施しました。これは、全国の消費生活センターに寄せられたAgodaに関する相談件数の急増を受けたもので、消費者保護と業界の健全化を目的とした措置です。

要請の主な内容は以下の通りです。

  • 契約遵守の徹底:予約後の一方的なキャンセルを禁止し、契約内容通りのサービス提供を義務付け。
  • 利用者への説明強化:事前説明責任の徹底と予約条件の明確化。
  • サプライヤー管理の強化:提携業者の審査基準を厳格化し、悪質業者の排除体制を構築。
  • 運営体制の改善:定期監査の導入、顧客サポートの日本語対応強化、対応時間の短縮など。
  • 情報公開の透明性向上:キャンセル・返金ポリシーの分かりやすい表示や、トラブル事例の公開を推進。

観光庁は、オンライン予約サービスにおけるトラブルの未然防止と、利用者の信頼回復を図るため、今後も継続的な監視を行う方針です。

📅 2025年4月~現在:改善策と継続する問題

Agoda側は観光庁からの要請を受け、2025年4月に改善計画を提出しました。しかし、その後も根本的な改善は見られず、トラブルの報告は継続しています。

Agodaが発表した改善策:

  • 不正業者との取引停止:問題が確認された約1,500社との契約を終了
  • AI監視システムの導入:機械学習による不正検知の自動化
  • 24時間日本語サポートの開始:専用コールセンターの設置
  • 予約確認プロセスの強化:リアルタイム在庫確認システムの導入

しかし、現実は…

2025年6月以降も、以下のような報告が続いています:

  • 消費生活センターへの相談件数は依然として高水準
  • SNSでの被害報告は月間数百件のペース
  • 宿泊施設からの苦情も継続
  • 返金処理の遅延問題は未解決

⚠ 今後の展望:行政処分の可能性

観光庁は、現在の状況が継続する場合、以下の行政処分を検討していることを明らかにしています:

段階的制裁措置:

  1. 第二次業務改善命令(旅行業法第12条の4)
  2. 業務停止命令(旅行業法第12条の5)
  3. 旅行業登録の取消(旅行業法第13条)

特に、業務停止命令が発動された場合、Agoda日本法人は一定期間、日本国内での営業活動が禁止される可能性があります。これは、利用者にとっても大きな影響を与えることが予想されるため、今後の動向に注目が集まっています。

こうしたトラブルに巻き込まれないために

Agodaを利用する際は、以下の項目を必ず確認してください

📋 予約前の必須チェック項目

チェック項目確認方法重要度
予約内容の詳細確認日程・人数・部屋タイプを複数回確認★★★
キャンセルポリシー無料キャンセル期限・条件を明確に把握★★★
支払い条件前払い・現地払いの区別、追加料金の有無★★★
宿泊施設の実在性Googleマップでの所在地確認★★☆
第三者サプライヤー表示予約画面での販売者情報の確認★★☆

📋 予約完了後の必須確認事項はこちら

予約確認メールの即座確認

    • 予約番号の記録保存
    • 宿泊施設の連絡先情報の確認
    • 予約内容の詳細照合

    宿泊施設への直接確認
     agodaで予約をされたら、必ず宿泊施設に連絡するのが賢明です。
     海外の場合、こちらの英文メールをコピペしてご活用ください。

         確認内容テンプレート(英語):
         "Hello, I have made a reservation through Agoda. 
         Booking reference: [予約番号]
         Check-in date: [日付]
         Could you please confirm that my reservation is properly recorded in your system?"

      複数デバイスでの情報確認

        • スマートフォンアプリとWebサイトでの情報照合
        • 家族・同行者との情報共有

        🆘 それでもトラブルが発生してしまったら・・・

        初期対応(発生から24時間以内)

        Step 1:証拠を集める

        • 予約確認メール・画面のスクリーンショット保存
        • 宿泊施設での会話内容の記録
        • 関連する全ての通信履歴の保管

        Step 2:多角的な問い合わせ

        • Agoda公式サポート(電話・チャット・メール)
        • 宿泊施設への直接連絡
        • 旅行保険会社への相談(加入している場合)

        Step 3:一時的な解決策の模索

        • 同じ宿泊施設での代替プランの確認
        • 近隣宿泊施設の空室状況調査
        • 旅行日程の調整可能性の検討

        中期対応(発生から1週間以内)

        それでも解決しなかったら・・・・消費者保護機関への相談をしましょう

        • 国民生活センター:消費者ホットライン 188
        • 各都道府県の消費生活センター
        • 日本旅行業協会(JATA):旅行相談ホットライン

        レベル3:長期対応(根本的解決)

        クレジットカード会社への申し立て

        • チャージバック制度の活用
        • 不正利用としての異議申し立て
        • カード会社の調査依頼

        🔄 その他の予約サービスを検討しましょう

        Agodaの代わりに検討すべき信頼性の高い予約サービスはこちらです。
        リスクをとって最安を選ぶより、信頼できるサイトを使って安全に旅行を楽しみましょう。

        国内系サービス

        楽天トラベル

        • メリット:日本企業の安心感、充実したカスタマーサポート
        • デメリット:海外ホテルの選択肢が限定的
        • 適用場面:国内旅行、アジア圏の主要都市

        じゃらん

        • メリット:リクルートグループの信頼性、ポイント還元
        • デメリット:海外展開が限定的
        • 適用場面:国内旅行中心の利用者

        国際系サービス

        Booking.com

        • メリット:世界最大級の在庫数、現地払いオプション
        • デメリット:サイトの複雑さ、日本語サポートの限界
        • 適用場面:ヨーロッパ・アメリカ方面の旅行

        Expedia

        • メリット:航空券とのセット割引、マイレージ連携
        • デメリット:キャンセル条件の複雑さ
        • 適用場面:長期旅行、パッケージツアー志向

        まとめ:利用者が取るべき今後の行動とは?

        「最安値」だけで判断しない

        • 価格の安さの背景にあるリスクを理解する
        • 総合的なコストパフォーマンス(トラブル対応コストを含む)で判断

        情報の透明性を重視する

        • 予約プロセスが明確なサービスを選択
        • 問い合わせ先・責任所在が明確なプラットフォームを利用

        自己防衛の意識を持つ

          • 事前確認の徹底
          • 証拠保全の習慣化
          • 代替手段の常備

          観光庁をはじめとする行政機関の対応にも注目しつつ、利用者自身が「守り」の姿勢で旅行を楽しむことが、今の時代には不可欠です。安全で快適な旅行体験のために、この記事の情報を活用していただければ幸いです。

          ※この記事の情報は2025年7月時点のものです

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